ジョグジャカルタにてWPMC2017開催

詳細は、WPMC公式サイトWPMC-Home(英文)をご覧ください。

2017.12.17-20


 

 第20回となるWPMC2017が、インドネシアの古都ジョグジャカルタで開催されました。投稿論文数は日本、中国などアジアを中心に250件を超えました。IEEE Xploreでの出版するためには採択率率50%程度と言う厳しい基準があり、厳正な査読の結果、採択論文は130件程度となりました。プログラムは、、基調講演、一般セッション、特別セッション、ポスターセッションなどで構成され大変有意義な研究集会になりました。また、WPMC創設の精神に基づき、参加登録費や学生論文賞など、次世代を担う若手研究者の意欲向上と期待を色濃く反映した国際研究集会となりました。

 【開催地】

 WPMC2017が、本年12月17日から20日の日程でインドネシアのジョグジャカルタにて開催されました。

ホスト機関は、Telkom IndonesiaTelkom Universityです。
 当初、開催地はバリ島の予定でしたが、バリ島東部のアグン火山の噴火による空港閉鎖などのリスクを回避するためにジャカルタから東へ飛行機で約1時間のジョグジャカルタ(Yogyakarta)に変更されました。

 ジョグジャカルタと言う名称は、ジョグジャ(平和な)+カルタ(街)との意味だそうで、当時の王家が、国民の安寧を願って造営した街であることがうかがえます。 

 このように、ジョグジャカルタはインドネシアの古都で、現在でも唯一旧王家の王の存続が正式に認められている特別州です。そのため古都としての風情を今でも感じることができる街で、日本でいうと京都のような街であるとの現地実行委員会の説明でした。その通り、ジョグジャカルタ州と京都府は姉妹都市だそうです。

【開催会場】
 WPMC2017の開催会場は、このようなジョグジャカルタにあるRoyal Ambarrukmo Yogyakarta Hotelで(アンバルクモ ホテル)開催されました。このホテルの敷地には、今から150年ほど前ジョグジャカルタ王宮7代目の王、ハメンクブォノ7世がアンバルクモの地に愛する妻との暮らしのためにつくられた素晴らしい宮殿や美しい水の宮殿(タマンサリ:下の写真左から2番目)があります。

 現在のホテル自体は2011年に改装されたものだそうですが、もともとスカルノ大統領によるインドネシア政府プロジェクトとしてアンバルクモ王宮のあった土地に建てられたそうで、ホテルの敷地内に残る当時の雰囲気を伝える水の宮殿などはレストランに利用されています。

【Welcome Reception】 

 12月17日の日曜日の夕刻、アンバルクモホテルの王宮を会場に開催されました。ガムランなどを使った伝統的な現代風にアレンジしたジャワ音楽が演奏されるなか、参加者はジャワの雰囲気に浸り、長旅の疲れ癒しながら懇談しました。

【Opening Ceremony】

 12月18日月曜日に、同ホテルにてWPMC2017のOpening Ceremonyが開催されました。Ceremonyは

、華やかな民族衣装をまとったジャワ舞踊と伝統と現代が融合された民族音楽で開始されました。 

 魅力的lな舞踊と音楽のあと、WPMC2017 General ChairであるDr. Wisetoが開会の挨拶を行ない、続いて来賓としてTelkom Universityの学長であるProfessor Dr. Ir Mochamad Ashariが祝辞を述べました。その後、国立研究開発法人情報通信研究機構の門脇直人理事、YRP研究開発推進協会の大森慎吾副会長が歓迎の挨拶を行いました。

写真上 開会の主催者挨拶、歓迎の挨拶をする方々。左から

Dr. Wiseto Agung, General Chair of WPMC2017, Telkom Indonesia

Professor Dr. Ir Mochamad Ashari, President, Telkom University, Indonisia

Dr. Naoto Kadowaki, Vice President, National Institute of Information and Communications Technology

Dr. Shingo Ohmori, Vice President, YRP R&D Promotion Committee

Dr. Ir Rina Astuti, TPC Chair of WPMC2017, Telkom University

 登壇した方々が着用しているのは、Batikとはいわゆる「ジャワ更紗」を呼ばるのろうけつ染め布地のインドネシア特産品です。Batikのシャツは公式の席で着用するものだそうで、日本からの登壇者もBatikを着用して挨拶を行いました。

【Keynote Speach】
 Opening Ceremonyのあとは、18日、19日、30日の3日間、4つのKeynoteセッションと一般セッション一が行われ、活発な議論が交わされました。

4つのKeynoteセッションでが、以下5名が基調講演を行いました。予定されていたProfessor Milica Pejanović-Djurišićは急遽不参加となりキャンセルされました。

1. Ramjee Prasad (Professor of FT4BI, Department of Business Development andTechnology, Aarhus  University, Herning, Denmark)
2. Komang Budi Aryasa (DEPUTY EGM Digital Service Division, PT Telekomunikasi Indonesia)
3. Prof. Ryuji Kohno (Director,Centre of Medical Information and Communication Technology Professor, Division of Physics, Electrical & Computer Engineering, Yokohama National University, Japan)
4. Prof. Ren Ping Liu (Head of Discipline, Network and Cyber Security, School of Electrical and Data Engineering, University of Technology Sydney)
5. Dr. Kohei Satoh (Secretary General, The Fifth Generation Mobile Communications Promotion Forum (5GMF))

【Award Banquet】

 19日の夕刻には、優秀論文を表彰するAward Banquetがホテルの庭園にある王宮にて開催されました。伝統的な王宮の雰囲気のなか、民族舞踊や現代的なバイオリン演奏など素晴らし舞台を楽しみながら和やかな宴が行われました。食事が一段落したのち、優秀論文の表彰式が行われ、一般論文3件、学生論文4件がTPC委員長より発表され、WPMC2017実行委員会、NICTおよびYRPの3者より贈呈されました。

会場で初めて受賞者が発表されるため、参加者は皆緊張の面持ちで1件1件の発表に注目していました。

一般論文優秀賞を受賞した3名(左)と学生論文優秀賞を受賞した4名(右)

Award Banquetの風景

【WPMC運営委員会】
 18日の午後、WPMC運営委員会が開催されました。参加者は、WPMC運営委員会共同議長3名、運営委員WPMC2017実行委員長、TPC委員長、WPMC2018実行委員(タイ国)、WPMC2020開催候補者(日本)などでした。

主な議題は、以下の通りです。

(1)WPMC2017報告 TPC委員長より投稿論文す、参加者数、優秀論文選考過程など報告(次項参照)
(2)WPMC2018開催準備状況報告 チェンライ(タイ国)タイ代表団より報告
(3)WPMC2019開催準備報告 コロンボ(スリランカ)欠席
(4)WPMC2020開催立候補者説明 (岡山、日本)岡山大学 田野哲教授より報告
(5)運営委員会新メンバー2名の承認
(6)その他 

WPMC運営委員会の様子(左、中央)とタイ代表団との共同議長、NICTの会議(右)

【投稿論文数、参加者数など】
 運営委員会において、WPMC2017 TPC委員長Dr.Rinaよりセッション構成、投稿論文数、採択論文数、参加登録者数、優秀論文賞選考方法などの報告がされた。論文採択はIEEEの基準に準拠して厳しく査読され、採択率は53%となっている。参加登録者数は約150名、総参加者数は200名弱であった。

WPMC運営委員会で報告されたTPC説明資料より(抜粋)

【会場風景スナップ】

【街の風景スナップ】