一般社団法人YRP国際連携研究所とは 

●設立の経緯と理念

 1997年10月、郵政省(現 総務省)の研究開発拠点政策によりYRP(横須賀リサーチパーク)が横須賀の地に創設されました。YRPは、我が国の情報通信分野における研究開発、国際競争力を強化することを目標に、10年にわたる関係機関による検討と郵政省、横須賀市、京浜急行などの強力な支援によって横須賀に誕生したリサーチパークです。

1998年2月には、郵政省通信総合研究所(現 NICT:国立研究開発法人情報通信研究機構)の移動通信研究部門が小金井本部よりYRPへ移転し、横須賀無線通信研究センター(現 NICTワイヤレスネットワーク総合研究センター)が開設されました。移転開設以来、NICTが総務省傘下の国立研究機関として、我が国の情報通信分野の研究開発を牽引し、YRPの中核機関として国内外の多くの研究機関、大学、企業との連携プロジェクトを進めて国際標準化など多くの成果をあげてきています。

 このようなYRPの国内外の産学官連携活動の成果として、2008年10月に「デンマーク国立Aalborg大学CTIF日本研究所CTIF-Japan」がYRPに開設され、大森慎吾NICT理事が所長に就任しました。2010年4月1日には、欧州及びアジア等との国際的な産学官の連携による研究連携の促進と推進の役割を担う目的を一層強化するため、「YRP国際連携研究所(YRP-IAI)」へ名称変更・組織改編し、現在に至っています。

 国内lでは、多くの民間企業、総務省、経済産業省などからの委託研究開発、連携研究開発、研究調査などを実施、国際的には、デンマーク、フィンランドなどの欧州、米国、カナダ、ブラジルなどの北南米、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナム、UAE、エジプト、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどと日本の多様な産学官連携プロジェクトを実施、コーディネートしています。さらに、国際的な産学官連携と推進するため、国内外の研究集会の開催、企画運営なども推進しています。

● 主な活動と最近の代表プロジェクト

1. 研究開発プロジェクト提案実施・参画・調査
  • 経済産業省「令和3年度産油国石油精製技術等対策事業費補助金」(石油天然ガス権益・安定供給の確保に向けた資源国との関係強化支援事業受託
  • 総務省、京都大学、NICT、横浜国立大学等からの研究課題調査受託
  • ICT(情報通信技術)・医療・自動車・鉄道・インフラ分野の民間企業からの共同研究開発
  • 弊法人が事務局を務める「かながわ医療機器レギュラトリーサイエンス・コンソーシアム」による中小・大企業との研究開発連携推進

2. 国際研究交流・人材育成

  •  YRP開設時にNICT/YRP共催で創設。2022年で25周年を迎えた国際研究会議(WPMC)の共同議長としての運営、若手研究者の優秀論文表彰等
  • 2006年に横浜で第1回医療ICT国際シンポジウム(ISMICT2006)を開催して以来、毎年、アジア、北米、欧州を共同議長として開催し、ICTをコアとする医工融合領域の研究開発、教育、標準化、法制化、社会実装
  • 「医療機器レギュラトリーサイエンス・コンソーシアム」による先端的な医療機器の薬事承認に必要な安全基準などの解析や評価、申請手続きを研究開発段階から支援するとともに、そこに向けた人材育成支援
  • NICT,台湾ITRI、東北大学災害科学国際研究所、YRPにより毎年開催のワークショップ

3. 国際的な技術移転・展開

  • 上記の研究開発および国際的な連携活動を通じて、ウェアラブルやインプラントのセンサ・ロボットなどの人体や車体の無線ボディエリアネットワークBANの国際標準IEEE802.15.6maを議長として標準化を推進

● 役員・研究顧問

代表理事 研究所長 工学博士 大森慎吾 (略歴
  理事 副所長  工学博士 河野隆二 (略歴

研究顧問                         工学博士 安達文幸 東北大学大学院 名誉教授      
           工学博士 森川博之 東京大学大学院 教授(森川研究室)
           工学博士 徳田清仁 玄人ネットワーク株式会社 社長(略歴